卵のサイズは何によって違いがあるの?卵のギモンを養鶏場スタッフが徹底解説!
皆さんは「卵」のサイズはMやLなど様々にあるのはご存じだと思いますが、同じ養鶏場の同じ種類の鶏から違うサイズの卵が生まれるのはなぜだかご存じでしょうか?
また、どのようにしてサイズが決められ、サイズによって卵の何に違いがあるのでしょうか。
今回は、これらの疑問にお答えすべく養鶏場スタッフが「卵のサイズの違い」について解説致します!
卵のサイズが違う理由それは「鶏の年齢の差」にある
一般的に卵のサイズが違う理由は、「鶏の年齢の差」にあります。
卵を産み始めて間もない生後4ヶ月程度の鶏の卵はSサイズと小さく、成長するにつれてM、L、LLといった大きな卵を産むように成長していきます。
サイズ | 鶏の年齢 |
---|---|
SSとS | 約4〜5ヶ月半 |
MS | 約5ヶ月〜8ヶ月 |
M | 約6ヶ月〜12ヶ月 |
L | 約10ヶ月〜24ヶ月 |
LL | 約18ヶ月以上の一部の鶏 |
この様に卵のサイズが変化していくのは、体のサイズが年齢と共に大きくなっていくからという理由もありますが、最も大きく影響を与える要因としては、卵を産む回数を重ねることで鶏の体内にある「卵管」が太くなっていくため大きな卵を産めるよう成長していきます。
卵のサイズによって何が変わる?
次に、卵はサイズの違いによって、卵の何に違いが生じてくるのでしょうか。項目ごとに解説していきたいと思います。
卵の黄身と白身の比率
卵はサイズによって、「黄身と白身の比率」が異なります。
一般的には「白身6:黄身3:卵殻1」の割合で卵は構成されていますが、卵のサイズによって多少比率が変化しますが、特に変化が見られるのは「白身」です。
それはなぜかというと、そもそも卵はまず黄身の部分が生成され、卵管を通る際に白身の成分が分泌されていくことで黄身の周りに白身が付きます。
また、卵管が太くなっていくことで増加量に変化が著しいのは黄身より白身なのです。
若い鶏が産んだSSやSサイズの卵はまだ黄身も小さいため白身の比率が高く、成長しMサイズの卵を産めるようになると黄身・白身共にサイズに変化があり、SSサイズやSサイズと比較すると黄身の割合が高くなります。
そしてLLサイズまでにもなると、白身の量の変化が顕著に現れるため、白身の比率が高くなっていきます。
表に整理すると、以下の様になります。
サイズ | 比率の違い |
---|---|
M | 黄身の比率が最も高い |
L | Mサイズの次に黄身の比率が高い |
SS | 白身の比率が高い |
S | |
LL |
卵の重さ
卵のサイズに違いが生じていくことで、卵全体の「重さ」も変化していきます。
一般的に卵のサイズは、農林水産省が定めた重さの規格に沿って選別しています。実際に大熊養鶏場でも重さ別に振り分けてくれる機械を使用して、サイズを決めています。
サイズ | 重さ |
---|---|
SS | 40g以上46g未満 |
S | 46g以上52g未満 |
MS | 52g以上58g未満 |
M | 58g以上64g未満 |
L | 64g以上70g未満 |
LL | 70g以上76g未満 |
卵の栄養素のバランス
卵の「黄身」には、人間の体内に必要なアミノ酸や健康維持に欠かせないビタミンB・A・D、記憶力や認知症予防に効果的だと言われているコリンという成分が含まれています。一方で「白身」にもアミノ酸、ビタミンB、免疫力や抗酸化作用を高めるセレンが含まれています。
卵のサイズによって黄身と白身の比率に多少の違いがあると前述で解説しましたが、それに伴い若干ですが卵に含まれる栄養素のバランスが異なると言えるでしょう。
以下の記事では、白身と黄身の栄養素の違いについて詳しく解説しています。ぜひ、併せてご覧下さい。
卵の味・食感
卵のサイズに違いがあることで、「味」にも若干の差があります。
例えば、黄身の比率が高い卵であれば、卵ならではのコクをより楽しむことができますし、若くて良く餌を食べる鶏が産んだ卵は黄身の張りがこんもりとしっかりとており、より新鮮な卵のイメージに近い食感を楽しむことができるでしょう。
1番お得で美味しいと思える卵の選び方は?
ここまで、卵のサイズが違う理由やサイズによって異なる点を解説してきましたが、この中で「最もお得で美味しい」と思える卵のサイズはどのサイズなのでしょうか。
ここで美味しいと思える基準としては、選ぶ視点の違いによって異なるでしょう。そのため、「目的に合わせた美味しい卵の選び方」と「おすすめのサイズ」をご紹介していきたいと思います。
選び方①:作りたい料理の特徴に合ったサイズを選ぶ
もちろん、卵の総量を意識して購入される方はL・LLサイズの卵がお得という点でおすすめですが、作る料理の美味しさを最大限に引き立てるサイズの卵を選ぶことで、より美味しいと思える卵を選ぶことができるでしょう。
サイズごとのおすすめの料理をご紹介します。
サイズ | おすすめの料理 |
---|---|
M | 黄身のコクやとろみを生かした料理がおすすめ <おすすめの料理>卵かけご飯、半熟卵の天ぷら、目玉焼き、ポーチドエッグ |
L | 黄身と白身のバランスの取れた味を生かした料理がおすすめ <おすすめの料理>卵焼き、オムレツ、フリッタータ |
SS | 白身の性質を生かした料理がおすすめ <おすすめの料理>茶碗蒸し、シフォンケーキ、メレンゲクッキー |
S | |
LL |
ぜひ、作る料理の特徴にあった卵を選んでみて下さい。
選び方②:好みの味・食感で選ぶ
前述の内容でも味・食感について少し触れましたが、美味しい卵の選び方として自分が最も好きな味を意識して選んでみてはいかがでしょうか。
サイズごとに異なる味や食感をご紹介します。
サイズ | 味・食感 |
---|---|
M | 黄身の比率が高いため、卵ならではのコクを楽しめる。 |
L | 黄身と白身のバランスの取れた味。 |
SS | 白身の比率が高いため、M・Lサイズの卵と比較するとスッキリとした味わい。 若い鶏が産んだSS・Sサイズは黄身の張りがしっかりとしている食感。 |
S | |
LL |
また、卵の味や食感はサイズによって若干の違いはありますが、最も大きく影響する要因には鶏が食べる「餌」にあります。餌にこだわっている養鶏場の卵は鶏が健康に育ち、卵独特の臭みも少ないものです。
最もお得で美味しいと思える卵は、ひとりひとりの味の好みによる部分もあると思うので、卵のサイズによる味の違いや、食べている餌による味の違いを比較して選んでみて下さい。
以下の記事では、大熊養鶏場で与えている餌についてご紹介しています。かっぱの健卵は餌にこだわることで、卵独特の臭みが少ない卵となっています。ぜひ、合わせてご覧下さい。
選び方③:安心安全な卵を選ぶ
1番お得で美味しい卵の選び方の3つ目に、「安心安全な卵を選ぶ」というポイントをご紹介したいと思います。
日本人の卵の年間の消費量は世界でも2番目に多く、平均して1年で約337個もの卵を食べていると言われています。(参考:日本卵業協会)
1年間でこれほど体内に取り込む食材としては、自分が本当に納得する安心安全の卵を選ぶことで美味しいと思えるものを選ぶことができるのではないでしょうか。
安心安全な卵を選ぶポイントとして2点ご紹介します。
鶏が食べている餌に注目する
安心安全な卵を選ぶポイントとして1つ目に鶏が食べている餌を調べてみましょう。鶏の健康管理のためと言いながら、度々抗生物質を飼料にまぜたり、薬剤投与をして育てられている鶏が産む卵は、本当に安心安全なものでしょうか。
ぜひ1度は、日々購入している卵が何を与えられて育てられているのか確認してみましょう。
鶏の飼育環境に注目する
ポイントの2つ目として、鶏の飼育環境についても調べてみましょう。
巷では、平飼い卵が最高級で飼育環境も最善のものだというイメージが持たれがちですが、必ずしも全てが良いというわけではありません。実は平飼い卵は衛生面で行き届かない点やコスト面で懸念される点でデメリットが考えられます。
ケージ飼いの卵であっても、徹底された健康管理と衛生管理がされて育てられた卵は安心安全の卵と言えるのではないでしょうか。
ぜひ、ご家庭でもこのような安心安全な卵の選び方を実践することで、本当に美味しいと思える自分にあった卵を見つけて下さい。
以下では、安心安全の卵選びの参考になる記事を紹介しています。ぜひ、併せてご覧下さい。
臭みが少なく、安心安全の品質「かっぱの健卵」
大熊養鶏場では、餌や飼育環境にこだわり「かっぱの健卵」を育てています。
かっぱの健卵は餌にこだわることで、卵独特の臭みが少ない卵となっています。その臭みの少ない卵は、北海道内の数々の飲食店でも選ばれています。
また、大熊養鶏場では、徹底した衛生管理と健康管理にこだわったケージ飼いを採用することで、平飼い卵よりも価格を抑えることができています。平飼い卵にも劣らないその味と品質をぜひご賞味下さい。
まとめ
今回は「卵のサイズは何によって違いがあるのか」といった内容から「お得で美味しい卵の選び方」をご紹介させて頂きました。
卵のサイズには「鶏の年齢」が大きく影響し、卵の中身の比率や重さなどに変化があります。また、お得で美味しい卵の選び方としては、作る料理や自分の好みに合わせて選ぶ視点を持つことをおすすめしています。
北海道比布町で生産している大熊養鶏場のかっぱの健卵は、スーパーなどに卸している卵は通常M〜Lサイズの卵を使用しています。Sサイズの規格外の卵は、大熊養鶏場の自動販売機で15入りで500円とかなりお得に購入することができます。
ドライブの経由地としても、ぜひお立ち寄り下さい。
<かっぱの健卵が購入できる場所>
LLサイズの卵は輸送が難しいため、旭川近隣の方々にしかお届けすることができません。逆に言えば旭川近隣にお住みの方や店を構える方には、かなりお得に大きいサイズの卵を購入して頂くことがでると言えるでしょう。
オンラインストアからもかっぱの健卵を購入することができます。北海道在住の方は道民割が適用されますので、ぜひチェックしてみて下さい。
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